識の檻々

言葉と脳と物語

詠んだもの

tanka_202403

2024年3月に投稿した短歌です。新仮名・旧仮名の別によりまとめています。 投稿時より一部表記等を変更したものを含みます。 さくらいろ、赦されるならいいでしょうだってシビュラの宣託だから 単語で短歌「サイコパス」 恍惚のかたちを見せて。とっぷりとき…

tanka_202401-02

2024年1月に投稿した短歌です。 投稿時より一部表記等を変更したものを含みます。 閉ざされた窓íntrənèt/開かれた窓íntərnèt 戯れに鍵を回してこぼれる音は 折り紙の花の紋章かりそめに姫を演じたちいさな庭に うたの日「折り紙」 ありふれた二重盲検 さ…

tanka_202312

2023年12月に投稿した短歌です。 投稿時より一部表記等を変更したものを含みます。 こみ上げる苦悶に泳ぐその日からわれらそれぞれ地底湖を持つ うたの日「胃カメラ」 豆ならば理由を問われることもなく四つに一つ丸くない豆 うたの日「理」 産地とは事切れ…

tanka_202311

2023年11月に投稿した短歌です。 投稿時より一部表記等を変更したものを含みます。 歯車は歪みはじめた 君の眼のほのおが熔かす錆びた絡繰 うたの日「熱」 かき分けた暗黒物質ダークマターのその先でカフェラテ色のゆめをみている うたの日「四句切れ」 気が…

tanka_202310

2023年10月に投稿した短歌です。 投稿時より一部表記等を変更したものを含みます。 またひとつ陸から季語の去りゆきて果ては横たういちめんの砂 うたの日「体言止め」 ディストピア飯ってわらっていた頃が懐かしいよね パウチを絞る うたの日「四句切れ」 な…

tanka_202309_02

2023年9月にweb投稿した短歌です。 前編(tanka_202309_01)と併せてお読みください。こちらには口語のものを中心にまとめています。 投稿時より一部推敲の上表記等を変更したものを含みます。 二〇二三年 九月(二) 君だってそわそわしてるお互いに絡む視…

tanka_202309_01

2023年9月にweb投稿した短歌です。 後編( tanka_202309_02)と併せてお読みください。こちらには文語・旧仮名遣いのものを中心にまとめています。 投稿時より一部推敲の上表記を変更したものを含みます。 二〇二三年 九月(一) 最果てに星はありやと手を延…

tanka_螟峨↑縺?◆

投稿型歌会サイト「うたの日」出題の「怪文短歌」とそこからの連想より。 エキセントリックな作品が並ぶ出題でした。ぜひ他の出詠作品をご覧ください。 → 2023.9.4うたの日「怪文短歌」 諸事情により あの人の趣味に沿わせたとりどりの垣根を崩し、明日は火…

Un jardin(百合作品 6首)

ふたりの女性をモチーフにした短歌です。 Un jardin 相性の欄に載らない恋をしてあの子のためにひろげた雑誌 首すじに触れたい指を堪えながらおなじ香りの髪だけ梳いた たそがれに密をたずねて喋ふたり融けるとろける時のあとさき 熱き膚冷たき膚と引きつき…

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2023年8月にweb投稿した短歌です。 こちらにはゆるめ~遊んだものをまとめました。 投稿時より一部推敲の上、ルビ配置・仮名遣い等を変更しています。 二〇二三年 八月(二) 「知ってるよ、ストロンチウムは赤でしょ」と先手を打てば「紅だよ」と あめ玉と…

tanka_202308_01

2023年8月にweb投稿した短歌です。 こちらには堅めのものをまとめました。 投稿時より一部推敲の上、ルビ配置・仮名遣い等を変更しています。 二〇二三年 八月(一) まだ知らぬ書架へ届くかこの一歩わがまなざしの曇りを認む 二〇二三年七月二四日 Twitter…